変人の暮らしと、少々毒のある雑観です.
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7月初旬、コロナウィルス感染に関する経済対策としての「特別定額
給付金」を頂いた頃、急に歯が痛み出しました。
痛む所は二、三箇所ですから、食事が満足にできません。
朝食は、コーヒー。
昼食は、コーヒーと、これにタップリ浸したパン。
...パンは、噛まずに、しゃぶるようにして飲み込みます。
夕食は、豆腐とビール。
...豆腐も噛まずに、口の中で崩して飲み込みます。
毎日だと飽きるので、薬味を変えたりして、工夫しました。
そうした食事でも、時々痛くて飛び上がることがあります。
しかし、歯科医院に行くよりマシだと思って、我慢していました。
(註1)
私も朝晩は歯磨きしているの
ですが...いつの間にか虫歯が
進行しています.
「豆腐とビール」の食事が一月ほど続いたある朝、ついに歯の痛みを
我慢できなくなって、予約なしで歯科医院に飛び込みました。
医師の「こりゃあ痛かったでしょう...よくここまで我慢しましたね」
は「褒め言葉」として受け取りました。
しかし、「で...食事は...?」の質問に「豆腐とビールです」の返答に、
隣にいた技工士の女性が「フ...」と低く笑うのが気に障りました。
レントゲンを2枚撮って、歯科医二人がモニターを見ながら、何やら
相談していました。
「こりゃダメだね」「そうですね、どうにもならんでしょう」などと
不穏な言葉が時々聞こえてきます。
「自費治療」の見積書を作成して
説明してくれる歯科医院は、良心
的だと思います.
苦い経験があるからです.
抜歯した後、「どうしますかね...キチンと治療するか、あるいは応急
処置でしばらく様子を見るか...ですね」と歯科医は訊いてきました。
「そりゃぁ、キチンと治療していただきたいです...しかし費用が心配
になります。入歯は嫌ですし...」
すると「そうですよね...保険が効かないですから高額です、見積書を
作りますから、検討してください」と、気の毒そうに言いました。
待合コーナーでしばらく待って、恥ずかしながら微妙に震える手で、
心配していた通りの見積書をいただきました。
治療は4箇所、合計「55万5,500円」と記載してありました。
即座に「ワ...私には無理...保険治療でお願いします」と応えました。
その声が大きかったのか...院内に妙な静寂が漂いました。
でも会計の女性は優しく「では来週、抜歯の跡を見せてくださいね」
その後、2回の通院で、抜歯のメンテや歯痛の保険治療(応急処置)を
して、会計の女性の「まともに食事ができればいいですね、お大事に」
で、今回の治療は一旦終了しました。
(註2)
保険の適用範囲がもっと
広がって欲しいと思うの
ですが...「キチンとした
治療」というのは「贅沢」
なのでしょうか...
「保険治療」は、少ない負担で受信できる、必要最低限の治療です。
痛みを和らげたり、食材を噛めるようにする、治療です。
その代わり、治療の耐用年数は短くなります。
ですから歯科医は、当然、非常に高額な「自費治療」を勧めます。
私の「保険治療」も、歯科医が言うには「応急処置みたいなものだ」
そうです。
ですから、いつかは、またとんでもない痛みに襲われるのだろうと、
一応は覚悟しています。
その1週間後、4箇所のうち1箇所、右奥の擬歯が外れました。
食事は、左奥2箇所の処置歯を使わないようにして、右奥の1箇所の
処置歯を上手に避けて、右奥の歯だけを使って噛んでいます。
当然、肉やお煎餅などの硬い食物は噛むことはできませんが、ご飯や
パンは食べることができるようになりました。
リンゴも、何とかすれば、右奥の1箇所だけで齧ることができます。
でも、「豆腐とビール」だけの食事に比べたら、天国の食事です。
歯のどの位置で噛むかを気にせずに、自由に噛むことのできることは、
本当に幸せなことだと痛感しました。
201120
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以下の画像を加工しています.
(註1)「ipet」
https://www.ipet-ins.com/media/16630/
(註2)「さとうファミリー歯科」
https://www.narupark-satofamilydc.jp/15631182763756
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