雑観/世相-44 躍る吹奏楽

変人の暮らしと、少々毒のある雑観です.

□□□□□

20年11月初旬、夜11時15分の「Eテレ/NHK」、高校生の吹奏楽の

ステージを放映してしました。

たった5分間でしたが、聴き応えも、見応え(?)もありました。


メンバー全員が、演奏しながら、派手な振り付けを見せていたのです。

正確に言えば、楽器を振り回す派手なパフォーマンスを見せながら、

演奏していたのでした。

それは「躍る吹奏楽」でした。


主催者も学校も生徒も、その演奏スタイルでも、上質な音を発生し、

他の楽器とのアンサンブルがうまくできると思っているようでした。


44-1.jpg

(註1) どうしてこのような

 無理な姿勢で演奏するの

 でしょうか...。

 変人爺いには、不安定に

 見えて、カッコイイとは

 思えません.


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私は、そのステージの、器楽演奏よりも、視覚的な興味の引き立てを

優先した姿勢には、好感は持てませんでした。


私も中学生の頃はブラスバンド部でクラリネットを吹いていたので、

無理な演奏スタイルでは、その楽器本来の音響は絶対に発生できない

ことは知っています。


隊列をなして動きながら、道路を行進しながら行進曲を演奏すること

すら、私は非常に難しかったです。

歩くたびに、マウスピースを咥える圧力が微妙に変化するので、音が

不安定になるのです。


ですから、よく訓練されたパフォーマンスと、迫力ある演奏が見事に

調和した、プロのマーチングバンドに憧れました。


44-2.jpg

(註2)「本質」よりも「皮相的な

 変形」を尊ぶ風潮が、高校生に

 定着しなければいいのですが...

 そんなにメクジラ立てなくても

 いいのでは...と思うのですが...



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高校の部活の範囲内で、どれほど訓練されたのかは分かりませんが、

ステージ演奏はマーチングバンドではありませんから、個人的には、

音質を重視した演奏を聴きたかったです。


私が「古風に過ぎる」のかも知れません...。

「それなら「躍る吹奏楽」は聞かなければいいじゃないの?...」と、

声が聞こえてきそうです。


ネットで「吹奏楽のパフォーマンス」について検索しました。

批判的な意見は皆無、好意・賛美の意見ばかりでした。


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(註3) マーチングバンドです.

 振り付けを間違わないように

 気を使いながら演奏するのは

 大変です.

 これは「ショー」です.


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・パフォーマンスは「視覚的に音楽表現を伝える」手段である。

 (私...演芸ではないので、楽しければいい...ではないと思います)


・パフォーマンスは、聴いている人たちを自然に笑顔にさせる。

 (私の場合は、ただただ驚きました)


・「音を聞きたい」のならCDを聞けばよい、コンサートは「見る」と

 「聞く」をセットにして鑑賞するものだ。

 (私...オーケストラのメンバーが楽器を振り回し、派手に振り付けて

 演奏したら「ベートーベンの交響曲「運命」など」爆笑です。ソリ

 ストの顔芸ですら嫌味に見えるのに...)


44-4.jpg


(註4)「書道」とコラボする

「吹奏楽」です.

「書道」もパフォーマンス

 が求められる時代です.




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「敢えて世の流れに竿を刺す」言い方をすれば、私たちは「本末転倒

はカッコいい」と思う風潮に飼い慣らされているような気がします。

吹奏楽も然りです。


中高校生の部活の範囲の吹奏楽では、よくコントロールされた音質で

ハーモニーを奏でることを基本とする方が良いと思います。

未成熟な段階で派手なパフォーマンスを要求すると、振り付けをミス

しないように気を取られて、音と演奏は雑になります。

却って、演奏する素晴らしい体験を損なうような気がします。


「本末転倒」に慣らされる風潮は、コロナ禍中での「後手-トラブル」

キャンペーンに似ているような気がします。

コロナ感染拡大防止よりも、政府要人に資金提供する企業を保護する

「本末転倒」政策に、いつの間にか私たちは慣れてしまいました。


杉本苑子の「玉川兄弟」の一節「飲み水を削ってまで耕地を開こうと

いうお考えは、本末転倒ではありますまいか」...が沁みてきます。


44-5.jpg


(註5) 他の振りに「右へ倣い」

 せず、流行に意味なく群れず、

 吹奏楽を通して個性と独自の

 成長を目指すチームもいます.



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ともあれ、吹奏楽は「演奏」と「マーチング」に二極化しています。

「吹奏楽」は「マーチングバンド」と区別して活動して欲しいのです。


「吹奏楽」は音楽活動として、「マーチングバンド」はイベント活動

として、その特徴と、チームの個性を活かしていただきたいのです。


人間が古い私は、「吹奏楽」には、「マーチングバンド」を真似して

アクロバット的な奏法を見せて「踊って」欲しくないのです。


高校生「吹奏楽」のメンバーの中にも、本当は派手な振り付けに眼を

奪われず、質の良いアンサンブルを聴いて欲しい、と思っている人は

必ずいると思います。


そんな彼・彼女には、イベント好みの風潮に流されずに、「吹奏楽」

本来の音響を目指して欲しいと思います。


210113

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以下の画像を加工しています.

(註1)「山手学院」

 https://www.yamate-gakuin.ac.jp/school_life/club-detail-b10.html

(註2)「毎日新聞」

 https://mainichi.jp/articles/20190127/ddl/k37/100/229000c

(註3)「youtube」

 https://www.youtube.com/watch?v=Al93QDQUrUU

(註4)「春日祭レポート」

 http://kasuga.fku.ed.jp/html/event/kasugasai/H30/diary/detail/060101.html

(註5)「高校生ラジオフェス」

 https://www.fmgunma.com/fmg863/2020radio_fesi_nfo/?p=56

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